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 女偏 Fちゃん
 
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ところが自分はその二年の空白を違う相手Fちゃんと不倫の最中だった。FちゃんもテニスをするからMちゃんも一緒に三人がテニスをすることになった。

MちゃんはFちゃんとの不倫の関係を知らないが、FちゃんはMちゃんと私が関係していたことを知っている。Mちゃんがテニスに来なくなったのは、たぶんFちゃんが何かを話したのだと思う。

随分と時が経ち、Mちゃんが結婚したと聞いたのは彼女が35歳の時だ。その三年後に子供を生んだと聞いて、なにかすごく安心した。

最近、と言っても五年くらい前、Mちゃんが手紙をよこした。元気でしょうかって、なんでもない手紙だが、食事でもどうって電話番号が書いてある。大阪へ仕事で行くときに電話をして南港のホテルで会った。子供を連れてきていたが恋人に戻った気分。だけど食事だけだよ。今でも時折会って呑んだり食ったり劇団四季を観に行ったりする。

Fちゃんとは八年も不倫関係にあった。きっかけはMちゃんと別れてすっからかんのもぬけになっているのを見透かすように、スキーに行きたいって誘ってきた。正月休みに私の友人とFちゃんの友人の四人で三泊四日でニセコへ行った。

帰りの千歳空港は猛吹雪で二日間飛ばなかった。全日空が用意してくれた札幌の宿を基地に二日間札幌で遊んだ。その一泊目に「ラブコール頂戴よ」って言われた。その夜と翌日の夜、Fちゃんは私の部屋へ来て朝まで寝た。それから、大不倫が始まったのだ。

何年も付き合っているといろんな事が起きる。突然、Fちゃんのお母さんから会社に電話がかかって、両親そろって話がしたいから家へ来てくれと言う。それはそれは、冷や汗をかきながら行くことになったが、会ってみると意外や「Fが惚れてるんでしょうね」って云われて、別れてくれとは云わなかった。

別に認めた訳ではないだろうが、それからFちゃんにとっては公認の不倫になったのだ。何かが起こるかも知れないからと、私が月々お金を渡して、積立貯金をするようになっていた。半ば公認だからよく旅行に行った。城崎温泉へ蟹を食いに行って昼間は油絵を書き、夜は酒をたんまり飲んで酔っ払って夜中に「Fっこ、うんこ、Fっこ、うんこ」の名言を残したらしい。

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